下請法違反の問題が発生した場合、まずは弁護士にご相談することが効率的です。
✔ その1 親会社に代金の支払遅延がある場合、高額な遅延利息を請求できる
親事業者は、下請代金の支払期日までに下請代金を支払わなかったときは、下請事業者に対し、下請事業者の給付を受領した日(役務提供委託の場合は、下請事業者がその委託を受けた役務の提供をした日)から起算して60日を経過した日から支払をする日までの期間について、その日数に応じ、未払金額に年14.6パーセントを乗じて得た金額を遅延利息として支払う必要があります(下請法4条の2)。
✔ その2 親事業者にとってもメリットのある解決ができる
下請法違反について、公正取引委員会への通報がなされると、公正取引委員会は親事業者に対して、違反行為の改善の勧告を行います。この勧告は、一般に公表されることがあります。また、公正取引委員会は必要に応じて、親事業者に対し、取引の報告を求めたり、事業所への立ち入り検査を行います。取引の報告を怠ったり、立ち入り検査を妨害した場合には、50万円以下の罰金が科されることもあります。
これらの勧告の公表や、公正取引委員会に対する報告、事業所への立ち入り検査は、親事業者にとって極めて負担の大きいものであり、親事業者にとっては極力避けたい制裁です。弁護士が仲介に入ることにより、公正取引委員会が介入する前に、下請事業者及び親事業者の間で柔軟な問題解決が図れれば、双方にとって、これに越したことはありません。特に、今後の取引継続を望む場合には、弁護士による柔軟かつ迅速な問題解決が期待できます。
✔ その3 公正取引委員会への通報を効率よく行える
当初より弁護士が介入し、交渉を試みたものの、交渉が決裂した場合には、公正取引委員会への通報手続へと移行することがあります。公正取引委員会への通報は、事実関係や資料の収集等、手間のかかる作業であり、経緯を熟知した弁護士が行う方が効率よく行えます。また、経緯を熟知した弁護士による通報であれば、公正取引委員会も動きやすく、適切な効果が期待できます。
✔ その4 裁判へスムーズに移行できる
弁護士による交渉が決裂した場合、公正取引委員会への通報のほか、裁判手続への移行することも選択肢になります。裁判についても、経緯を熟知した弁護士が訴訟提起の準備を進めることが最もスムーズで効率的です。
✔ その5 今後の取引についても継続的なアドバイスを受けることができる
下請法違反の事件の解決には、親事業者と下請事業者の関係やその歴史、取引全般についての網羅的な把握が必須となります。当初から事件に関わった弁護士でこそ、今後の継続的な取引についての適切なアドバイスをすることができます。その場しのぎではない、継続的な取引を見越した解決のためにも、早い段階で弁護士にご相談することをお勧めします。